杜の樹神(もりのこだま)6月号

 母なる森


 日本は四面を海に囲まれています。国土全体に森が占める割合は、先進国の中で最も多く、日本国土の六十七パーセントを占め、そのうちの約四割は手つかずの自然林です。


 日本列島の真ん中に脊梁(せきりょう)山脈があって、そこから二級河川を含め約二万一千本の川が日本海と太平洋に流れ込んでいます。これらの川の水(淡水)と海の水(塩水)が混じりあっているところを、汽水域といいます。  ここは、海の緑濃い植物プランクトンや海藻が生い茂る海の大森林で、ここではたくさんの魚介類や良質の海藻が獲れます。  太平洋の沖へ行けば行くほど、魚や貝が育つ海がある、と思うかもしれませんが、それは幻想で、沖へ行けば行くほど、プランクトンは少なくなります。そして大海原の真ん中は、海の砂漠です。


 日本は陸にも海にも豊かな森を持つ汽水にいだかれた、恵まれた国で、典型的な水の自然循環が行われています。


 海から蒸発した水蒸気は、雨になり雪になって山野に降り、森の植物を育みます。腐葉土を通った、たっぷりと養分を含んだ豊かな水は川に流れ込み、川から海に供給されて、海の森を豊かに育ててゆきます。  豊かな漁場には、陸に豊かな森が必要です。「森が魚を育てる」ということに気づいた漁師さんたちは、いま豊かな漁場を守るため、山に入って樹を植えはじめました。 大山には小牧で一番高い天河山があります。ここの森から数本の谷川が大山川に流れ、庄内川に注いで、そして太平洋に流れ落ちてゆきます。


 古来より、日本人は「米と魚」の食文化を大切にしてきました。


  しかし近年、日本人の食卓は肉中心の欧米型で、かつ飽食となっております。大きな社会問題にまでなっている成人病は、今日大人だけでなく子供、はたまたペットにまでおよんでいます。


 現代人の健康は深刻な危機状況にあるといわれています。


洞雲山 江岩寺(臨済宗妙心寺派)

江岩寺は、愛知県小牧市北東部丘陵地帯の大山区に位置しており、緑豊かな自然環境のなか小牧市最高峰、標高約300mの天川山を背景にして静かに佇む山寺です。 山の中腹に大山寺塔跡、兒神社(ちごじんじゃ)不動堂、 そしていくつかの古墳、麓に江岩寺と薬師堂があり、 これらが連なる開析谷一帯は国の史蹟に指定されています。