杜の樹神(もりのこだま)10月号~マインドフルネス

マインド フルネス

 このマインド・フルネス………ということばごぞんじですか? アメリカ合衆国の公的機関が薬物を使用することなく精神療法の一手段として公認された瞑想法です。

 現在科学者達がはるかに深くどのような効用が有るか研究を続けていますが、躁鬱関連の心の疾患には効果が認められています。

 欧米が得意とする分析科学が東洋の直感的な知恵の神髄に近づいてきたようです。

 このマインド・フルネスを詳細に実習してみると、驚くなかれ、釈尊以来、インド亜大陸以東・ユーラシア大陸……つまり東洋で広く実践されてきた瞑想法そのものと寸分の差異がないものです。

綿密な分析と高度な実利判断にたけた西洋文化の知恵者たちが東洋で直感的に経験から得られた瞑想法を精神療法として価値あるものとして受け入れた……ということになるわけです。

 西洋に蔓延した一神教を諸悪の根源であるとして蛇蝎のごとく喝破して、非宗教的な虚無主義を唱道した、あのニーチェが返す刀で仏教をも宗教として否定したかというと、仏教書を彼なりに研究した後で、仏教の説くところは、精神病理学であると、結論付けました。

 我々の心の中を科学する深層心理学は十九世紀になってからヨーロッパで関心が高まり、研究が始まり、フロイトやユングなどが大きな影響を世界に与えるようになりました。

 しかし、驚くなかれ、キリストが中近東の地で活躍をし始めたころの事、仏教徒の世界の大先輩達が、われわれの通常の意識の底には深遠な世界があり、末那識・阿頼耶識と名付けています。

 仏教徒の大先輩達は、深く静かに座って心の中を詳細に観察することによって、深層心理の世界を発見していました。二千年も前のことです。

 東洋は、分析する科学的な探求力を発展させることや産業革命を生み出すことは、ありませんでしたので、経済的なことや国力に関しては後れを取ったようですが、世界が東洋に学ばなければならないことが多々ありそうです。

 科学の世界でも、素粒子のことを考えると、紀元前後に生まれた般若経典の意味していることが、身近に理解できそうだし、ビッグバンやブラックホールのことを考えると華厳経典の意味することが現実の真理として理解できそうです。 

 西洋・欧米型の進化した科学分析力は、東洋の先人達が瞑想や直感的に感じ取った哲理にちかづいてきています。

 釈尊は座禅瞑想で大悟徹底し、真理を体得しました。あなたも静かに座って自分を見つめませんか?

洞雲山 江岩寺(臨済宗妙心寺派)

江岩寺は、愛知県小牧市北東部丘陵地帯の大山区に位置しており、緑豊かな自然環境のなか小牧市最高峰、標高約300mの天川山を背景にして静かに佇む山寺です。 山の中腹に大山寺塔跡、兒神社(ちごじんじゃ)不動堂、 そしていくつかの古墳、麓に江岩寺と薬師堂があり、 これらが連なる開析谷一帯は国の史蹟に指定されています。