杜の樹神(もりのこだま)11月号~紅葉

 秋の夕日に   照る山紅葉((もみじ)

 濃いも薄いも  数ある中に

 松をいろどる  楓(かえで)や蔦(つた)は

 山のふもとの  裾(すそ)模様((もよう)

 渓((たに)の流れに 散り浮く紅葉

 

 波に揺られて  離れて寄って

 赤や黄色の   色さまざまに

 水の上にも   織る錦


江岩寺は山の中にあり、境内正面の階段の楓が、種を飛ばしてひこばえの楓が結構な苗を増やしています。

 裏の山は史跡に指定されてはいるものの、竹がはびこり放置されているおかげで倒木も増え、荒山になろうとしているので、整美しなければならないことから、山桜と楓の苗木を移植してゆくこととしました。

 神社へ上ってゆく裏の階段の左脇の鬱陶しかった藪を切り払ったらニ畝ほどの狭い崖に、なんとまあ百本近くの自生の椿の小木群がありました。藪の中で陽があたらなかったために花が咲きませんでしたが、藪を取り払ったので花が咲くようになればよいと思っています。

 期待通りに行けば、江岩寺のこの小さな谷間は、春は桜、秋は紅葉、冬は椿の谷間になることでしょう。

 私自身はもうすでに後期高齢者になっておりますので、花に囲まれた江岩寺を自分の目でめでて喜ぶことは無いでしょうが、後世に良いものを遺せるということは、十分な自己満足の証(あかし)となります。

 江岩寺を守り続けてきた歴代の住職方への恩返しのつもりで一所懸命頑張らなければ、夢は実現しないでしょう。やるべき仕事があるというのは、まことにありがたいことです。

洞雲山 江岩寺(臨済宗妙心寺派)

江岩寺は、愛知県小牧市北東部丘陵地帯の大山区に位置しており、緑豊かな自然環境のなか小牧市最高峰、標高約300mの天川山を背景にして静かに佇む山寺です。 山の中腹に大山寺塔跡、兒神社(ちごじんじゃ)不動堂、 そしていくつかの古墳、麓に江岩寺と薬師堂があり、 これらが連なる開析谷一帯は国の史蹟に指定されています。